主要簿
帳簿組織の主要簿のうちの一つ、仕訳帳についてです。
仕訳帳
仕訳帳は、取引が発生した日付順に、記入する帳簿です。
発生した順に記録されているので、営業活動を一度に全部見渡すことができます。企業の動きをすべて記録するとても重要な帳簿です。
現在では、記入処理はコンピュータで行われるようになり、仕訳帳の必要があまりありません。代わりに「入金伝票・出金伝票・振替伝票」の伝票からコンピュータへと入力することことが多いいんです。仕訳までできれば、決算書作成まで、全自動で処理してくれますから。
しかし事業規模の小さい企業なら、まだ仕訳帳を使用しているかもしれません。
仕訳帳のレイアウトはこうなっています。
平成 ×年 | 摘要 | 元丁 | 借方 | 貸方 | |
ホームセンターなどで800円くらいで、売られていますが、中を見ると、こういう赤い線だけが引かれている、ただのノートなんですね。なのに800円もするなんて・・・
仕訳帳の記帳方法
取引が発生したらまず最初に、仕訳帳へ仕訳を記入することになります。
実際に仕訳をどういうふうに記入するのかというと、
こんな感じになります。仕訳2のページで説明した方法に従って、取引を分解して、日付、勘定科目、金額を記入していきます。
図の金額や勘定科目はすべて適当です。
①日付欄 | 取引の生じた月日を記入します。月が同じなら日付だけを記入し、同じ日であれば、「〃」と記入します。 |
②摘要欄 | 勘定科目を記入します。借方の勘定科目は中心より左側に記入し、貸方の勘定科目は、次の行の中心よりも右側に記入し、それぞれの勘定科目には()括弧をつけます。勘定科目が借方・貸方のどちらかに2つ以上ある場合は、勘定科目の上に諸口と記入します。 |
③小書き | 取引の記録内容の簡単な要旨を小書きといいます。摘要欄の仕訳をした次の行に小書きを記入します。 |
④元丁欄 | 仕訳帳から総勘定元帳の勘定口座に書き移した時(転記といいます)、転記が完了したことを示すために、元帳の勘定科目のページ数または勘定口座の口座番号を記入します。確認と参照を同時に行っているんですね。 元帳については次ページで詳しく説明しますが、図の場合だと平成×年4月6日に仕訳したときの売掛金は、総勘定元帳の5ページに転記されてますよ、と元丁欄から読み取ることができます。 |
⑤金額欄 | 仕訳をした借方勘定科目の金額を借方金額欄に、貸方勘定科目の金額を貸方金額欄に、それぞれ勘定科目を記入した同じ行に記入します。 |
⑥区切線 | 次の仕訳との区別をするために、摘要欄に区切線を引いて区分けをします。また月末最終の取引には区切線は引きません。一つの取引の仕訳については、ページをまたがって記入しないようにします。このため仕訳の行が足りないと思ったら、摘要欄に斜線を引き、新たに次のページから記入します。 |
⑦仕訳 帳の頁数 | 仕訳帳のページ数です。図の場合は仕訳帳の1ページ目になります。 |
取引が発生したら、上記のルールに従って、1ページ一行目から、そのつど上からダーッと仕訳を記入していけばいいわけです。簡単ですね。
仕訳帳は取引を最初に記入することから、原始記入簿と呼ばれたりします。